黒しょうがが健康やダイエットにも良い?歴史と効果について調査しました

しょうがとはそもそも何か?

しょうがは熱帯アジア原産の多年生植物で、節くれだった根茎を香辛料、食用、薬用として世界中で広く用いられています。

江戸時代には葉しょうがの早出し禁止令が出るほど国民に人気の食材でした。

根茎の大きさによって

  • 小しょうが(金時、谷中、弁慶)
  • 中しょうが(三洲、近江)
  • 大しょうが(おたふく、印度)

などの種類に分けられ、根しょうが、甘酢漬け(ガリ)、おろししょうが(肉や魚の消臭)で親しまれている香味野菜です。

漢方ではしょうがの根茎を生姜、乾燥したものを乾姜とよび、芳香性健胃剤、吐き気止め、鼻詰まり、悪寒・発熱など風邪症状の改善(発汗・解熱作用)、関節炎、神経痛の緩和(消炎鎮痛作用)、肉や魚の解毒に効く生薬として用いてきました。

しょうがを発酵させるとショウガオールの量が約30倍にアップする

しょうがはとても薬効の高い食材で、万病の妙薬とも言われています。

さらに、医療用漢方薬として販売されている商品の約70~80%はしょうがを含んでいます。

国内のしょうが生産量は、高知県で約42%、熊本県で約13%、千葉県で約10%と高知県での生産が圧倒的です。

また日本で生産されるしょうがはほとんど大しょうがという品種ですが、発酵黒しょうがを作るためには生産量が極めて少ない「三洲しょうが」を用いる必要があります。

三洲しょうがには、ほとんどのしょうがに含まれる温め成分のショウガオールが、一般的な大しょうがと比べて3倍も多く含まれており、さらに三洲しょうがを酵母で発酵させることによって、ショウガオールの量が飛躍的に増加することがわかっています。

さらに、発酵させた三洲しょうが(発酵黒しょうが)は生の大しょうがと比較してショウガオールの量が約30倍も多く含まれていることがわかりました。

しょうがは米国国立がん研究所のデザイナーフーズ計画のトップに位置

1990年、米国国立がん研究所(NCI)は、これまで用いられててきた抗がん剤、放射線、手術の三大療法とは異なる、全く新しい栄養療法の研究を開始しました。

これが「デザイナーフーズ計画」であり、植物性食品(主に野菜や果物)によるがん予防研究の大規模プロジェクトです。

この計画は長い間実施されてきた疫学調査から、ガン予防に有効な食品や成分、約40種類を研究し、重要度を指標にした三層のピラミッド型の図を作成しました。

図の通り、しょうがはそのピラミッドの最上部に置かれ、がん予防の有効性がトップクラスであることがわかります。

しょうがは体を温め、病気に打ち克つ

しょうがは3世紀ごろ中国から日本に伝わり、奈良時代には風邪の特効薬として使われたという記録が残っています。

ヨーロッパにおいても、保温や消化促進、解熱、鎮痛などの民間薬として重宝されてきました。

なぜ長い歴史の中で、しょうがが人々の健康維持に用いられてきたかというと、しょうがには体を温める成分や殺菌作用を持つ成分が多く含まれているからです。

現在、日本は総低体温時代であるといわれています。

男性にも増えていますが、特に女性においては88%もの人が冷えの悩みを持つという調査があります。

冷え性の原因は、さまざま要因が複雑に絡みあっているといわれ、一種の文明病、つまり悪質な生活環境、不規則な生活、質と量を誤った栄養、疲労、複雑な人間関係のストレスなどがもつれ合って起こります。

また、意外なことに、冬よりも夏に体が冷えているという場合も少なくないのです。

これは、エアコンが普及したことで屋外と室内の温度差が大きくなり、体温の調整を担う自律神経に多大な負担がかかっているからです。

さらに、食べ方も体を冷やす原因の一つ考えられます。

水分の多い食べ物や、やわらかい食べ物、化学調味料なども体を冷やす原因となりますので注意が必要です。

私たちの体は本来、36.5度〜37度の体温で一番働くように作られています。

つまり、低体温の場合は、体のあらゆる機能が低下して、免疫力がダウンし、様々な病気が生じやすくなります。

事実、体温が1度下がるにつき、代謝は約12%、免疫力は約30%以上も低下するといわれています。

気温や体温の低下を避けられない冬には、風邪や肺炎、脳梗塞、心筋梗塞、高血圧といった病気が増えるだけでなく、多くの病気で死亡率が高くなります。

このように、体温は人間の生命や健康維持にとって欠かせない重要な要素なのです。

しょうがには温め成分である、ショウガオールが含まれています。

さらに、しょうがを発酵させた発酵黒しょうがでは、ショウガオールの量が一段と増加するのです。

発酵黒しょうがを摂取すると、冷えた体でも体温の上昇が期待できます。

体を温めて病気に打ち克つために、発酵黒しょうがの摂取をおすすめします。

黒しょうがは関節痛やリウマチに有効

リウマチは、複数の関節に左右対称に炎症が起こり、関節の骨や軟骨が破壊されて、関節痛が生じる病気です。

女性の発症率が圧倒的に高く、30~50歳代で発症することが多い病気でもあります。

自己免疫疾患のひとつでもあり、関節の中で異常な免疫反応が起こり、自分の体を攻撃することで炎症が起こります。

大学病院や総合病院の待合室で一番多い患者さんは風邪ですが、実は関節痛で訪れている患者さんは2番目に多いのです。

日本以外だと、アメリカでは8000万もの人が何らかの関節炎を患っているという調査もあります。

さらに、10年後には約50%も増加する可能性があると予測されているのです。

そうなると明らかに国民病といえる罹患率になるでしょう。

世界13カ国(アメリカ、日本を含む)が参加したデンマークでの研究発表会では「しょうが成分に関する最新の研究において、しょうが成分はリウマチ性関節炎、変形性関節炎など、いわゆる関節炎一般の痛みをやわらげ、症状の進行を抑える効果が期待できる」と報告されました。

黒しょうがの抗がん作用

私たちの体は約60兆個の細胞で構成されています。

健康な体では古い細胞と新しい細胞が常に一定のルール(分裂・分化)にしたがって絶えず入れ替わっていますが、そのルールを破って無制限に増殖(分裂)を続ける異常な細胞が発生することがあります。

この異常な細胞はがん(悪性腫瘍)細胞とよばれ、正常細胞の活動を邪魔し、高い確率で死に至らしめます。

ところで、体温の低い人ではがん細胞が増殖しやすいという事実をご存知でしょうか?

その理由は、がん細胞が嫌気性のエネルギーによって増殖する細胞であるからです。

嫌気性代謝(酵素を必要としない方法でエネルギーを得る)を行うがん細胞にとって、低体温は過ごしやすい環境といえます。

2003年にアメリカで開催された「アメリカがん研究所会」で、ミネソタ大学のアン・ボード博士とジガン・ドン博士らが行ったしょうが成分のジンゲロールの実験結果から「しょうがの成分が免疫力を増強し、抗酸化作用によって、がん細胞の増殖を抑止したと考えられる。」と発表しました。

黒しょうがの血液浄化作用

私たちの体内に流れる血液は、成人の場合、体重の8~10%といわれています。

たとえば体重70㎏の人であれば血液量は約5.6㎏もあり、ほか臓器と比べて最も重く(肝臓や脳で1.5㎏程)かなりの比重を占めています。

近頃、病気の根本的な原因は血液にあり、サラサラとした綺麗な血液こそが健康をつくっているということが明らかになってきました。

そこで、血液をサラサラにする食材が注目され、血液浄化のための方法に関心が寄せられているのです。

血液の役目は、体内の各組織へ必要な酵素や栄養を運ぶことです。

サラサラとした正常な粘度の血液でないと、毛細血管の先端まで酸素や栄養を運ぶ血液が十分にいきわたりません。

その結果、脳梗塞や心筋梗塞、高血圧などをはじめ、がん細胞の増殖も引き起こします。

発酵黒しょうがによって体を温めると、しょうが成分の血管への作用はさらに効果を発揮します。

体内の血管を拡張し、筋肉の緊張をやわらげ、血液も浄化することで、滞りがちな末梢部分にも血液を巡らせてくれるのです。

黒しょうがはダイエットによい?

WHO(世界保健機関)によると、心筋梗塞などの「心血管疾患」はすでに「がん」を押さえて世界の死因トップであり、特に中国では肥満者の急増など肥満がアジア諸国でも問題になっています。

肥満とは、脂肪が体内に過剰に蓄積した状態をいいます。

食事による摂取カロリー量が、生命の維持に必要な基礎代謝(体を動かさなくても自然に消費されるエネルギー)や運動時の消費カロリー量をいつも上回っているような生活を送っていると、余ったカロリーは皮下脂肪として蓄えられ、肥満になります。

日本人の体温はどんどん低下しているといわれていますが、人間は体温が1度低下するにつれて、代謝が約12%ダウンしてしまうことが知られています。
体温が下がると代謝が落ちて、エネルギーに変えることができず、余った分は脂肪となります。

このように低体温は肥満に導くわけです。
代謝の高い人は効率よくエネルギーに変換できるので、余分な脂肪として蓄えられないのです。

しょうがには体を温め、新陳代謝も高める効果が期待できますのでダイエット食品にぴったりだと言えるでしょう。

発酵黒しょうがで免疫力アップが見込める?

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私たち人間の体には、侵入した異物に抵抗し取り除く生体防御システムが備わっています。

この体を守るシステムが「免疫」です。

免疫療法は新しい治療法のひとつであり、近年最も注目されています。

私たちの体では、1日に約3000個の正常な細胞ががん細胞に変わっていると言われており、免疫細胞は毎日増えてしまったがん細胞を攻撃して摘み取ってくれています。

現在行われているがん治療法は外科治療、放射線治療、化学療法ですが、そこに免疫療法も追加されています。

免疫療法とは、体に備わる免疫力を高めて病気を治してしまおうという治療法です。

体温は免疫力に非常に多大な影響を及ぼします。

先述したように、体温が1度低下するにつき、免疫力は約30%も下がってしまいます。

発酵黒しょうがには体を温める成分がたくさん含まれています。

体温の上昇と免疫力向上こそ、健康保持に欠かせない重要な取り組みなのです。